個人再生(民事再生)による債務整理について

「個人再生」とは民事再生法に基いて個人の債務整理を支援する制度です。民事再生法は企業や個人など経済的に行き詰った人に対し、裁判所が再生計画を定めて債務整理を行ない再生を支援するとしています。


2000年までは企業を対象とした制度のみでしたが、2001年の法改正により個人再生の制度もスタートしました。

民事再生法では経営不振の企業が倒産せず再建を果たすための法的手続きを「民事再生」、個人の債務の返済負担を減らし返済計画を支援するための手続きを「個人再生(個人民事再生)」といいます。その個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類がありますが、それぞれの内容と違いについて詳しく説明していきましょう。

1.小規模個人再生

・対象者:
負債(借金)総額が5000万円以下(※)、かつ継続した収入が見込める個人
(※住宅ローンは含みません。)

・債務の減額幅〔借金総額→最低弁済額〕:
100万円未満→全額
100万円~500万円未満→100万円
500万円~1500万円未満→借金額の5分の1
1500万円~3000万円未満→300万円
3000万円~5000万円未満→借金額の10分の1

借金総額とはすべての借入金(債務)の合計額のこと、最低弁済額とは必ず返済しなくてはならない金額のことです。例えば借金が200万円であれば最低弁済額は100万円ですから、個人再生計画で返済すべき金額は100万円ということになります。

一方、借金が1000万円であれば5分の1の200万円の返済です。ただし、債務者の財産が最低弁済額を超えていれば財産額に相当した返済額となります。

・債務の返済期間:
通常3年間(特別の事情が認められれば5年間)

・再生計画の認可条件:
債権者の50%以上が賛成し、反対した債権者の債権が借金全額の半分以下である

・給与所得者等再生との違い:
安定した給与がなくても継続収入があれば手続きができる
債務の減額幅(借金の減る割合)が大きい
一定以上の債権者の賛成がなければ認可が受けられない

2.給与所得者等再生

・対象者:
負債(借金)総額が5000万円以下(※)、かつ給料などの継続した定収がある個人
(※住宅ローンは含みません。)

・債務の減額幅:
最低弁済額、清算価値、可処分所得の3種類のうち、最も多いものが返済額となる
(現在の借金よりは減るが小規模個人再生ほどの減額はない)

・債務の返済期間:
原則3年間(最長5年間)

・再生計画の認可条件:
債権者の賛成がなくても認可を受けられる

・小規模個人再生との違い:
給与所得者で定収入があれば手続きができる
債務の減額幅(借金の減る割合)が小さい
債権者の賛成がなくても認可が受けられる

使い勝手がいいのはどっち?

ここまで「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の内容と違いについて見てきました。一般的にいうと小規模個人再生のほうがメリットが大きく、ほとんどの人はこちらの方法を選ぶことが多いようです。ただし、給与所得者等再生には債権者の賛成がなくても認可が受けられますので、そうした不安のある人にはメリットある方法といえるでしょう。

申立てからの流れは、いずれも(1)申立て、(2)再生開始決定、(3)裁判官口頭審問、(4)債権届出異議申立、(5)債務総額の確定、(6)再生計画案提出、(7)書面決議の可決または意見聴取の実施、(8)計画案認可決定、(9)返済開始となっていて大きな違いはありません。


最後に個人再生(民事再生)は借金が減額される債務整理方法ですが、法的にすべての債務がなくなるわけではありません。

裁判所で決定された返済計画にしたがって期間内に債務の返済を行なう必要があり、なおかつ信用情報機関のブラックリスト入りもしてしまうので期間内は借入やクレジットカードの利用はできなくなることを理解したうえで、個人再生を債務整理に役立てるようにしてください。

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