連帯保証人を外れたい!解除するための方法は?

過去に軽い気持ちで連帯保証人を引き受けてしまったものの、今は連帯保証人を外れたいと思っている人もいるはずです。

結論から申し上げると、連帯保証人の解除は簡単ではなく、場合によっては極めて難しいです。


とはいえ解除するための方法は、いくつか存在します。

ここでは連帯保証人を解除するための、方法や条件を見ていきます。


連帯保証人から外れるのって簡単?

連帯保証人とは?

連帯保証人とは

「連帯保証人」とは、主債務者と連帯して返済義務を負いつつも、保証人が持つ「催告・検索の抗弁権」を持たない人を指します(民法454条)。

<出典>:民法(454条)


「催告の抗弁権」とは、債権者が保証人に対して返済を迫ってきた場合、まずは主債務者に返済を請求(催告)するように要求する権利です。


もう一方の「検索の抗弁権」とは、保証人が債権者から請求を受けた際に、主債務者には資産があるので、そちらを先に処分するように要求する権利です。


保証人はこの2つの権利を持っていますが、連帯保証人にはありません。

つまり連帯保証人は保証人に較べて保証の義務が重く、主債務者と同等の返済義務を負わされます。

<関連記事>:連帯保証人とは?保証人との違いを分かりやすく解説

連帯保証人を外れるのは非常に難しい

上で見たように、連帯保証人は責任が重すぎる上に、メリットは何一つありません。

連帯保証人を引き受けた人が、外れたいと考えるのは無理もありません。


しかし厳しいことに、一旦引き受けてしまうと解除は困難です。

債権者からすれば、連帯保証人には債権保護の役割があるので、簡単に辞められては困ってしまいます。


解除には債権者の同意が必要になりますが、通常、債権者が解除の申し出に応じる事はほとんどありません。

ですが一定の条件が揃えば、解除できる可能性があります。

<関連記事>:保証人なしで借金!お金を借りるための条件は?

保証契約に問題があるかないかで、解除のために取るべきアプローチが変わってきます



保証契約に問題があれば、連帯保証人は解除を主張できる

保証契約に問題がある場合は、法的な手続きをとることで、連帯保証人の解除につながる可能性があります。

契約の「無効」、または「取消」を主張できるケースがいくつかあります。

ケース1. 印鑑を勝手に押されたり、無断で署名された

連帯保証契約の無効を主張できる場合

勝手に契約書の印鑑を押されたり、代筆で署名された場合は、連帯保証契約を「無効」にできる場合があります。

無効とは、契約の効力がそもそも最初から発生していないことをいいます。


連帯保証契約では、債権者が連帯保証人に対して、前もって「保証の意思確認」をとる必要があります。


このケースでは債権者が保証の意思確認を怠っている可能性が高いので、その事実を立証できれば契約を無効にできます。

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ケース2. 契約内容を勘違いしていた

何千万円の契約を100万円だと思いこんでいたなど、連帯保証人が契約内容を勘違いしていた場合も無効を主張できます。

この場合は、民法95条の「錯誤」に該当するとして無効を主張します。

民法第95条
意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。


ただし条文にもあるように、連帯保証人に何らかの落ち度があれば、「重大な過失があった」とみなされて無効を主張できなくなります。

無効・取消の申立ては、債権者に書類を送付する必要がありますが、承諾されず訴訟に発展する可能性が高いです

ケース3. 詐欺や脅迫を受けた

詐欺や脅迫を受けた場合は連帯保証契約の取り消しを主張できる

連帯保証人が債権者に騙されたり、脅されたりして契約を結んだ場合は、連帯保証契約の「取消」を主張できます。

取消とは、一旦は契約が成立するが、発生当初に遡って初めから効力が無かったとすることをいいます。


この場合、民法96条に該当するとして取消を主張します。

民法第96条
詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
2  相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3  前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。


また脅迫による契約の場合は、「脅迫罪」「強要罪」として扱われることもあります。

ケース4. 未成年者が契約していた

連帯保証人が未成年者の場合は、民法5条を元に契約の取消を主張できます。

民法第5条
未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
3 第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。


取消の権利を持つのは、本人と親権者です。

すでに成人している場合は、本人のみが取消できます。


ただし以下に該当する場合、未成年者であっても取消が認められません。

・未成年者が人を騙して契約をした場合(自分が成人である、親権者の同意を受けているなどと嘘をつくこと)
・未成年者が婚姻している場合
・未成年者が成人になって5年が経過した場合(時効)
・親権者が同意を得て契約した場合
・親権者の追認(事後承諾)があった場合
・未成年者が成人になった後に追認した場合

<関連記事>:未成年(18歳・19歳)でもお金を借りれるカードローンは?

他の3つのケースは訴訟に発展する可能性が高いですが、未成年者の契約の場合、書類の送付だけで済むことが多いです



保証契約に問題ない場合、どうやって連帯保証人から外れる?

保証契約に問題ない場合、どうやって連帯保証人から外れる?

保証契約に問題がなかったとしても、何とかして連帯保証人を解除したい人もいるはずです。

その場合、債権者と交渉して解除を目指す「合意解除」しか方法はありません。


合意に至る可能性は低いものの、代替案を提示することで解除につながる場合があります。

新しく連帯保証人を立てる

代わりの連帯保証人を用意できれば、債権者が解除を認めてくれることもあります。

しかし連帯保証人を気軽に引き受けてくれる人は、ほとんどいないでしょう。


用意できたとしても、債権者が了承しない可能性もあります。

その人に信用力があるかわからないので、債権者からすれば連帯保証人の交代にはリスクが伴います。

自分が連帯保証人になったということは、他に適した人物がいなかったわけなので、代わりを見つけるのは厳しいでしょう

担保を差し出す

連帯保証人に取って代わるだけの価値がある、不動産などを担保として差し出す方法もあります。

人的担保(連帯保証人)から物的担保(不動産)に代わってだけであって、債権者の合意があれば問題はありません。


ただし新しい連帯保証人を用意するのと同様に、新規の担保を見つけることは容易ではありません。

<関連記事>:担保とは?元銀行員が分かりやすく解説

借り換えローンを組む

主債務者にローンを、新たに組みなおしてもらう方法もあります。

ローンを借り換えて、借り換え先の債権者に対しては、連帯保証人をつけないローン契約にしてもらいます。


ただし元をたどれば、(元)債権者が連帯保証契約を結んだということは、主債務者の返済能力に何らかの不安要素があると判断したからです。

そういった状況で、連帯保証人なしで主債務者へローンを出す、新たな債権者が現れる可能性は相当低いです。

<関連記事>:借り換えローンを活用する時に絶対NGな5つのポイントは?

この他、債権者に対して連帯保証人契約を付けない形で、(その代り金利を上げるなどして)ローン契約を結び直す方法もありますが、債権者が応じる可能性は低いでしょう



連帯保証人を解除するためのポイント

連帯保証人を解除するためのポイント

絶対に「追認」してはならない

連帯保証人を外れたいと思っている場合、絶対にしてはならないのが「追認」です。

追認とは、契約を事後承諾することをいいます。


たった1円でも連帯保証人が返済(代位弁済)すると、保証契約を追認したことになり、連帯保証人を解除するのは難しくなります。

たとえ脅迫による契約であっても、法的手続きが通用しなくなってしまうのです。

連帯保証人を外れたければ、返済を催促されても無視を貫くのが賢明です

解除の試みは一刻も早く

上でみたように、合意解除が成立する可能性はかなり低いです。

ただし主債務者の財務が健全な状態であれば、債権者が合意解除に応じる可能性はわずかながら残っています。


けれども時間が経過し、主債務者が困窮して不履行になった段階では、債権者が連帯保証人の解除に応じることは絶対にあり得ません。

解除を考えているならば、一刻も早く行動に移す必要があります。

弁護士に依頼する

法的手続きをとって連帯保証人を解除しようとする場合、まずは債権者に書類を送付します。

ですが多くの場合、解除は認められず訴訟に発展するので、弁護士に依頼することをオススメします。


法律の専門知識が必要なのはもちろん、書面準備や口頭弁論など手間がかかります。

費用はかかるものの、弁護士に依頼すればそういった手続きを全て引き受けてくれます。

<関連記事>:ヤミ金で困ったら、どこに相談すれば良い?



ここまで、連帯保証人を解除する方法について見てきました。

債権者の同意が必要でかなり厳しいですが、可能性はゼロではありません。


解除を考えている人は、少しでも早く行動に移しましょう。

この記事のまとめ

  • 連帯保証契約に問題があるかないかで、解除のためのアプローチは変わる
  • 勝手に署名されたり契約を勘違いしていたら、保証契約の無効を主張する
  • 詐欺・脅迫や未成年者の契約であれば、保証契約の取消を主張する
  • 保証契約に問題がなければ、代替案を提示して合意解除を目指す
  • 絶対に追認はせず、解除のために一刻も早く行動する

もぐお

この記事の執筆者: もぐお

元銀行員。難しいキャッシングの情報を分かりやすくお伝えできるよう、頑張ります!プロフィールはコチラ

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